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【自治体向け】勘定項目一覧

この記事で分かること

  • ✓資産 - 現金、預金、固定資産、未収金等
  • ✓負債 - 未払金、借入金、退職給付引当金等
  • ✓純資産 - 資本金、剰余金、繰越利益剰余金等
  • ✓費用 - 人件費、物件費、維持補修費等
  • ✓収益 - 税収、使用料、手数料等
  • ✓仕訳を行う際の勘定科目を確認
  • ✓財務書類作成時の科目選択
  • ✓経費精算システムの科目設定
  • ✓公会計制度への対応

勘定項目一覧は、自治体の会計処理で使用する科目を体系的にまとめたもので、仕訳や財務書類作成の基礎となります。

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📅 更新日: 2026/3/1
🕒 読了目安: 20 min read
【自治体向け】勘定項目一覧

📑 目次

  • 1. 📖 はじめに
  • 2. 💰 資産の勘定項目
  • 3. 📊 負債の勘定項目
  • 4. 📈 純資産の勘定項目
  • 5. 💸 費用の勘定項目
  • 6. 💴 収益の勘定項目
  • 7. 💡 活用のポイント
  • 8. ❓ よくある質問
  • 9. 📝 まとめ

📖 はじめに

勘定項目(勘定科目)とは、会計取引を記録・分類するための項目名です。自治体では、公会計制度の導入により、発生主義・複式簿記による会計処理が行われるようになり、企業会計で使用される勘定項目が必要になりました。本記事では、自治体で使用する主な勘定項目を一覧形式で紹介し、それぞれの意味と使い方を解説します。なお、勘定項目の詳細は自治体により異なる場合があるため、実際の運用では各自治体の会計規則を確認してください。


💰 資産の勘定項目

資産とは、自治体が保有する財産であり、現金・預金、固定資産、未収金などが含まれます。貸借対照表の借方(左側)に記載されます。

流動資産

勘定科目内容仕訳例
現金手元現金(借)現金 10,000 /(貸)○○収入 10,000
預金金融機関への預金(借)預金 1,000,000 /(貸)現金 1,000,000
未収金まだ回収していない債権(借)未収金 50,000 /(貸)使用料収入 50,000
前払金先払いした費用(借)前払金 30,000 /(貸)預金 30,000
貯蔵品在庫品(切手、印紙等)(借)貯蔵品 5,000 /(貸)現金 5,000

固定資産

勘定科目内容仕訳例
土地所有する土地(借)土地 10,000,000 /(貸)預金 10,000,000
建物庁舎、公共施設等の建物(借)建物 50,000,000 /(貸)未払金 50,000,000
建物減価償却累計額建物の減価償却累計(借)減価償却費 1,000,000 /(貸)建物減価償却累計額 1,000,000
工作物道路、橋梁、上下水道施設等(借)工作物 20,000,000 /(貸)未払金 20,000,000
工作物減価償却累計額工作物の減価償却累計(借)減価償却費 500,000 /(貸)工作物減価償却累計額 500,000
物品備品、車両等(借)物品 500,000 /(貸)預金 500,000
物品減価償却累計額物品の減価償却累計(借)減価償却費 100,000 /(貸)物品減価償却累計額 100,000
建設仮勘定建設中の資産(借)建設仮勘定 5,000,000 /(貸)未払金 5,000,000
💡POINT

減価償却累計額とは

固定資産は時間の経過とともに価値が減少します。この価値の減少分を累計したものが「減価償却累計額」です。貸借対照表では、固定資産から減価償却累計額を差し引いた「簿価」が資産として計上されます。

例: 建物 50,000,000円 - 建物減価償却累計額 10,000,000円 = 簿価 40,000,000円


📊 負債の勘定項目

負債とは、自治体が将来支払う義務がある債務です。貸借対照表の貸方(右側)に記載されます。

流動負債

勘定科目内容仕訳例
未払金まだ支払っていない債務(借)物品費 100,000 /(貸)未払金 100,000
前受金先に受け取った収入(借)現金 50,000 /(貸)前受金 50,000
預り金職員の所得税、住民税等の預り金(借)給与 200,000 /(貸)預金 150,000
            (貸)預り金 50,000
賞与引当金翌年度支払う賞与の見積額(借)賞与引当金繰入額 1,000,000 /(貸)賞与引当金 1,000,000

固定負債

勘定科目内容仕訳例
地方債地方公共団体の借入金(借)預金 100,000,000 /(貸)地方債 100,000,000
退職給付引当金将来支払う退職金の見積額(借)退職給付費用 5,000,000 /(貸)退職給付引当金 5,000,000
損失補償等引当金損失補償契約に基づく引当金(借)損失補償等引当金繰入額 100,000 /(貸)損失補償等引当金 100,000
⚠️注意

引当金とは

将来発生する可能性が高い費用や損失を、あらかじめ見積もって計上しておくものです。例えば、退職給付引当金は、職員が将来退職する際に支払う退職金を、在職期間に応じて毎年積み立てる会計処理です。


📈 純資産の勘定項目

純資産とは、資産から負債を差し引いた金額で、自治体の正味の財産を表します。貸借対照表の貸方(右側)に記載されます。

勘定科目内容仕訳例
固定資産等形成分固定資産の取得財源(借)建物 50,000,000 /(貸)未払金 50,000,000
(借)固定資産等形成分 50,000,000 /(貸)資産形成充当財源 50,000,000
余剰分(不足分)流動資産から流動負債を差し引いた金額純資産変動計算書で計算
他団体出資等分他団体からの出資金等(借)現金 10,000,000 /(貸)他団体出資等分 10,000,000
💡POINT

純資産の考え方

企業会計では「資本金」「利益剰余金」などがありますが、自治体では「固定資産等形成分」「余剰分(不足分)」などが使われます。これは、自治体が利益を追求する組織ではなく、公共サービスを提供する組織であるためです。


💸 費用の勘定項目

費用とは、行政サービスを提供するために使った経費です。行政コスト計算書に記載されます。

人件費

勘定科目内容仕訳例
職員給料職員の給料(借)職員給料 5,000,000 /(貸)預金 4,000,000
            (貸)預り金 1,000,000
賞与職員の賞与(借)賞与 2,000,000 /(貸)預金 1,600,000
         (貸)預り金 400,000
退職給付費用退職給付引当金の繰入額(借)退職給付費用 3,000,000 /(貸)退職給付引当金 3,000,000
法定福利費社会保険料の事業主負担分(借)法定福利費 800,000 /(貸)預金 800,000

物件費等

勘定科目内容仕訳例
物品費消耗品、事務用品等(借)物品費 50,000 /(貸)未払金 50,000
委託料業務委託費(借)委託料 500,000 /(貸)未払金 500,000
使用料施設使用料、リース料等(借)使用料 100,000 /(貸)預金 100,000
光熱水費電気、ガス、水道料金(借)光熱水費 200,000 /(貸)未払金 200,000
旅費出張旅費(借)旅費 30,000 /(貸)預金 30,000
日常の支出科目を全部カバーできる経費精算システム、他の自治体はどれを選んでいるか

その他の費用

勘定科目内容仕訳例
減価償却費固定資産の減価償却費(借)減価償却費 1,000,000 /(貸)建物減価償却累計額 1,000,000
維持補修費施設の修繕費(借)維持補修費 300,000 /(貸)未払金 300,000
補助費等補助金、負担金(借)補助費等 1,000,000 /(貸)預金 1,000,000
公債費地方債の元利償還金(借)地方債償還元金 5,000,000 /(貸)預金 5,000,000
(借)地方債利子 200,000 /(貸)預金 200,000

💴 収益の勘定項目

収益とは、自治体が得た収入です。行政コスト計算書に記載されます。

勘定科目内容仕訳例
地方税住民税、固定資産税等(借)現金 10,000,000 /(貸)地方税 10,000,000
地方交付税国からの地方交付税(借)預金 50,000,000 /(貸)地方交付税 50,000,000
使用料収入施設使用料(借)未収金 50,000 /(貸)使用料収入 50,000
手数料収入手数料収入(借)現金 10,000 /(貸)手数料収入 10,000
国庫支出金国からの補助金(借)預金 10,000,000 /(貸)国庫支出金 10,000,000
都道府県支出金都道府県からの補助金(借)預金 5,000,000 /(貸)都道府県支出金 5,000,000
財産収入財産の貸付料、売払代金等(借)預金 100,000 /(貸)財産収入 100,000
寄附金収入寄附金(借)現金 500,000 /(貸)寄附金収入 500,000

💡 活用のポイント

勘定項目一覧を効果的に活用するためのポイントを解説します。

1. 仕訳を行う際の科目選択

💡POINT

仕訳の基本ルール

  • 借方(左側): 資産の増加、負債の減少、費用の発生
  • 貸方(右側): 資産の減少、負債の増加、収益の発生

例: 備品を現金で購入した場合

  • 借方: 物品(資産の増加)
  • 貸方: 現金(資産の減少)

仕訳: (借)物品 100,000 /(貸)現金 100,000

2. 財務書類作成時の科目設定

📊 貸借対照表(BS)

資産・負債・純資産を記載

  • 借方(左側): 資産

    • 流動資産: 現金、預金、未収金等
    • 固定資産: 土地、建物、工作物等
  • 貸方(右側): 負債・純資産

    • 流動負債: 未払金、預り金等
    • 固定負債: 地方債、退職給付引当金等
    • 純資産: 固定資産等形成分、余剰分等

💰 行政コスト計算書(PL)

費用・収益を記載

  • 借方(左側): 費用

    • 人件費: 職員給料、賞与等
    • 物件費等: 物品費、委託料等
    • その他: 減価償却費、維持補修費等
  • 貸方(右側): 収益

    • 地方税、地方交付税等
    • 使用料収入、手数料収入等

3. 経費精算システムでの科目設定

✅経費精算システムで設定すべき科目
  • 旅費(出張旅費、日当等)
  • 物品費(消耗品、事務用品等)
  • 光熱水費(電気、ガス、水道)
  • 使用料(施設使用料、駐車場代等)
  • 委託料(外部委託費)
  • その他の経費(会議費、研修費等)
公会計の科目設定に対応した経費精算システム、他の自治体はどれを選んでいるか

4. 公会計制度への対応

⚠️注意

公会計制度での注意点

  • 現金主義の仕訳だけでなく、発生主義の仕訳も必要
  • 減価償却費の計上を忘れずに
  • 引当金(退職給付引当金、賞与引当金等)の計上
  • 固定資産台帳との整合性を確保

詳細は「公会計制度とは」を参照


❓ よくある質問

勘定項目に関して、自治体の担当者からよく寄せられる質問と回答をまとめました。

💡POINT

Q1: 勘定科目と勘定項目は何が違いますか?

A: 基本的には同じ意味です。「勘定科目」と「勘定項目」は同義語として使われることが多いですが、自治体によっては「勘定項目」、企業会計では「勘定科目」という用語を使う傾向があります。

Q2: 自治体の勘定項目は企業と同じですか?

A: 基本的な考え方(資産・負債・純資産・費用・収益)は同じですが、項目名や分類が異なります。例えば、自治体では「地方税」「地方交付税」などの科目がありますが、企業にはありません。また、純資産の構成も異なります。

Q3: 勘定項目は自治体ごとに違いますか?

A: はい、自治体により多少異なります。総務省の「統一的な基準」で標準的な勘定項目が示されていますが、各自治体の実情に応じてカスタマイズされています。

Q4: 仕訳がわからない場合、どうすればよいですか?

A: 以下の方法で確認してください。

  1. 自治体の会計規則・マニュアルを確認
  2. 会計担当者に相談
  3. 過去の類似取引の仕訳を参考にする
  4. 総務省の「地方公会計マニュアル」を参照

Q5: 減価償却費はどうやって計算しますか?

A: 一般的には「定額法」で計算します。

  • 減価償却費 = (取得価額 - 残存価額) ÷ 耐用年数
  • 例: 取得価額1,000万円、残存価額0円、耐用年数50年の建物 → 減価償却費 = 1,000万円 ÷ 50年 = 20万円/年

詳細は固定資産台帳の管理規程を確認してください。

Q6: 未払金と未収金の違いは何ですか?

A:

  • 未払金: 自治体が支払うべき債務で、まだ支払っていないもの(負債)
  • 未収金: 自治体が受け取るべき債権で、まだ回収していないもの(資産)

例: 物品を購入したが代金をまだ支払っていない → 未払金 例: 使用料を請求したがまだ入金されていない → 未収金


📝 まとめ

30秒で分かる結論

忙しいあなたのために、先に答えをお伝えします

勘定項目の5つの分類

  1. 資産 - 現金、預金、土地、建物、工作物、物品等
  2. 負債 - 未払金、地方債、退職給付引当金等
  3. 純資産 - 固定資産等形成分、余剰分等
  4. 費用 - 人件費、物件費、減価償却費、維持補修費等
  5. 収益 - 地方税、地方交付税、使用料収入等

次のステップ

✅ 自治体の会計規則で使用する勘定項目を確認する ✅ 仕訳の基本ルールを理解する(借方・貸方) ✅ 経費精算システムに勘定項目を設定する ✅ 財務書類作成時の科目選択を確認する ✅ 公会計制度への対応を進める

✅関連記事
  • 【自治体向け】仕訳とは
  • 公会計制度とは
  • 支出命令書とは
  • 【自治体向け】電子帳簿保存法とは?

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